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2006年度の空手道スポーツ指導員の講習会で教えていただいたことです。(アガラワッタ)

空手道における形         【形の意義】
                

 
 どのもすべて受手から始まっている。これは「空手に先手なし」の精神を単的に表現するものである。

 この訓戒は、空手道を一言でいいつくしていると断言できる。

 古来、空手は君子の武術といわれ、敵の攻撃を受けて始めて止むに止まれず

 鍛えに鍛えた手脚をもってこれに対応するもで、常に謙譲の心と、

 温和な態度で人に接しなければならないという教えである。

 心と技、内外兼ね備わってこそ真の空手道といえる。


形とは

 
は受、突、打、蹴りの基本技を合理的に組織構成したものであり、四方八方に敵を仮想し、

 定められた演武線を前進後退、あるいは転身して、演武するものである。

 一挙手一投足、すべて攻防の武技の応酬であり、無意味な動作の一つもない。

 古来、空手の稽古は形を中心として行われ、そのおのおのの形は昔の名人たちが長い間の、

 修練と貴重な体験によって編み出し、心血を注いで完成したものである。

 現在、伝わっている種類はおよそ50余りあるが、非常に古い伝統を有しているもの

 比較的新しい時代にできたもの、または中世から近世にかけて中国から伝来したと見られるものである。

 簡単なもの、複雑なもの長いもの、短いもの、いろいろあり、みなそれぞれ特徴をもっているが、

 大別して二通りとするかとができる。ひとつは素朴重厚で雄大な感じのするもので、

 体力を練り、筋骨を鍛えるものに適したもの、ひとつは俊敏飛燕のようなかんじのするもので、

 軽捷機敏(けいしょうきびん)の早わざを習得するのに適したものである。

 形に熟練することによって、自然に一身の危急に臨んで応変できる護身の技を体得することになる。

 しかも形そのものが完全な全身運動であり、屈伸、跳躍、平均運動などのあらゆる要素を含んでいるため、

 体育上理想的な運動とされている。形は自分の体力に応じて真剣に習え、短時間で、単独でも、

 集団でも練習ができる特色を持っているので、老若男女を問わず、

 また、いかななる環境にあっても、この道に励むことができる。



形を立派に演ずるための心構え



礼と態度

 
に始まって礼に終る。形を演ずる前後には必ず一礼を行う。両踵を合わせた結び立ちで、

 両掌は軽く腿に接するよう自然に垂らした姿勢で体を少し前に屈して一礼する。

 眼は正面に注ぐ、かたちだけのものではならなく、姿勢を正し、礼譲、礼節をわきまえた心からの

 礼でなければならない。恩師船越先生は、空手道を修める者は第一に礼儀を重んじなければならぬ。

 礼儀を失なった空手は、既に空手道の精神を失なっている。

 礼儀は単に稽古中のみでなく、
行住座臥いかなる場合にも重んじなければならない、と述べられている。

 ぎょうじゅう‐ざが[ギャウヂュウザグヮ]【行住坐臥】-日本国語大辞典

 〔名〕(「ぎょうじゅざが」とも)歩くこと、止まること、すわること、臥すこと、この四つはすべての

 動作の基本であるところから、仏教では、特に規律を定め、これを四威儀という。日常の立ち居ふるまい。


 また如何なる場所で演ずるにも、謙譲の心と温和な態度、しかも臆することなく堂々たる態度であらねばならない。

 妙に卑屈になったり威張ってみたりするのはもっての外である。

 
剛にして柔、柔にして剛、柔即和、剛即和、柔剛は常に和に帰する。

 
礼儀、礼譲
礼儀正しくへりくだった態度をとること)、礼節は空手道修練の第一義である。

 (へりくだったの意味相手を敬って自分を控えめにする)


構えと残心(用意と直れ)

 演武線の中央、真中で一礼したら、静かに左足から先に、次に右足を、左右に開いて(中央左端で

 一礼したら左足はそのまま右足を右に開いて)八字立自然体になり、用意の姿勢をとって構える。

 また閉足立で構える場合は、そのまま足先を合わせる。構えあって構えなし、といわれるように、意識過剰、

 カチカチに力んでの構えはとっさに適切な動作ができない肩、膝の関節の力を抜いて、直ぐどんな

 変化にも対応できるよう、迅速に動き得るリラックスした姿勢が必要である。ただ下腹はしめて、

 いわゆる丹田に力を入れ、静かに気息を整え、気持ちを落ち着け、気力、体力の充実を図る事は極めて肝要である。

 それとともに、形の最後の拳道を終わっても、すぐ気を抜いてダラダラとするのは、厳しく戒めなければならない。

 暫時(ザンジ)
(少しの間)の油断もなく、いつでも突発的な変化に応じられるように気力を充実させ、

 しかも
静かに元の用意にもどる事が大切である。ものごとは、すべて終わりが肝心であって、

 途中がどんなに立派であっても、最後の締めくくりが乱れては何にもならない。

 古来、日本武道では残心が重要視されている。空手道修行者は、実技の修練にはむろんのこと、

 日常の生活においても残心は必要な心構えであることを銘記(心に刻む)しなければならない。

 


形を演ずるには

*順序は正しく間違えないように

 形によって20拳動、40拳動というように動作の数がきまっている。その拳動を順番に演ずるのである。

 順序をまちがえたのでは意味がない。

演武線を正確に進退するように

 形を演ずるために必要な、前後左右への進退転身を示す路線を演武線といい、演武開始の位置から出発し、

 定められた路線を移動し、終了の位置に到着するが、開始・終着の位置は必ず同一点となっている。

 未熟で足の位置を間違えたり、歩巾が不正確であれば同一点には戻らない。入念に練習する必要
がある。

各拳動、動作の意味を明確に理解し、表現するように

 
形の中にある一挙手一投足は、すべて攻防(コウボウ)(せめること、ふせぐことの動作である。

 ひとつの形には幾多の攻防技がおさめられているので、おのおのについて、よくその なさんとする 

 意味を明確に理解し、そのように表現しなくては効果は上がらない。


目標を正しく把握するように

 どこからどう攻撃されているのか、どこを目標に反撃するか、目標を正しく把握することは極めて肝要である

 したがって、常に目標から眼を離してはならないし、次の目標へ適確に眼を向けることが必要である。


特徴を生かして演ずるように

 形のなかの各拳動の意味を部分的に明確に理解するとともに、その形全般の特徴を生かして

 演じなけらばならない。おのおのの形の特徴をつかんで、ある形は雄大に、あるものは軽妙に。


形に、始めから終りまで血を通わせるように

 開始から終了まで、一拳動、一動作はそれぞれ関連している。

 各攻防の動作がポツンポツンと独立しているのではないので、各技の終了は、

 それぞれ次の技の開始につながっているのである。ひとたび形を演じ始めたら、

 最後まで一つの流れをつくり、血を通わせなけらばならない。


形にリズムを与える三要諦(物事の最も大事なこと)を忘れないように

 すぐれた武道、スポーツ実技は大変リズミカルで美しい。リズムがなければ美はうまれないし、

 単調なリズムなら相手に乗せられてしまう。形の美の力、リズムは「力の強弱」「技の緩急」

 「体の伸縮」から生まれる。この三要諦は、形を演ずるのに絶対必要なものである。

 むやみに力みすぎたり、やたらに早く演じても、決して真の強さ、うまさは生まれない。

 力を入れるべきところに力を入れ、抜くべきところは抜く、このコツを会得すべきである。

 早くすべきところをユックリ演ずるのでは、調子を乱してしまう


形練習の心得

1.効をあせって先急ぎしてはいけない。

2.熱しやすく、冷めやすいのは禁物。

3.努力の積み重ねが必要である。

4.飽きずに、時間は少なくても、練習を継続することが大切。

5.得意、不得意はあっても、不得意の形を捨てて顧みないのはよくない。
  
  不得意だからこそ、よけいに練習を重ねるべきである。

6.形と組手の相互関係を考慮し練習する。

                  (著者中山正敏 ベスト空手から抜粋)


形の意義(空手の形は三つの重大な要素がある)
 1.技法の変化
  
  一つの形には幾種類かの技法が含まれている。これらの技法を習得することは
    形の練習に際してもっとも大事なことである。


2.気息の吞吐 (キソクノドント)(呼吸(息)を吸ったり吐いたりする)
 武道に於いてはすべて虚実ということを大事にする。わが身をもって敵の虚をつく、

 即ち我が充実した力をもって敵の空虚をつくことが大事である。
  
  よって空手においては、気息の吞吐に五種の法がある事になっている。


 ①長呑長吐
  スーと長く吸い込んでハーと長く吐き出す。
  ②長呑短吐
  スーと長く吸い込んでハッと短く吐き出す。
  ③短呑長吐
  スッと短く吸い込んでハーと長く吐き出す。
  ④短呑短吐
  スッと短く吸い込んでハッと短く吐き出す。
  ⑤波型吞吐

 ①から④の結合形で①と②、①と③、①と④、②と③、②と④、③と④等の結合になる。

 
気息の吞吐は、すべて以上の五種十形の中に包含される。形を練習している間の気息吞吐法は、

 それぞれの動きに応じて前途の 五種十形中のいずれかの形になる。
 
  形の練習においては、技法と気息との相関関係を十分注意して研究すべきである。


3.重心の移動(バランス)
  
   重心の安定がなければ、たちまち波錠をきたす、いかに巧妙な技法、軽快な転身も重心の

   安定を伴わなければものの役にたたない。 (腰を中心に移動(例外を除き上半身垂直)
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